みなさん今年の冬の予定はお決まりですか??クリスマス、お正月、バレインタインデーなど、楽しいイベントが目白押しの冬を待ち焦がれている方も多いのではないでしょうか。
今回は、そんなイベント盛りだくさんの冬にとくに注意して気を付けたい5つの病気と対策法をご紹介していきます。
インフルエンザ

冬の病気の代表と言えば「インフルエンザ」ですよね。インフルエンザは「インフルエンザウィルス」による感染症であることは、みなさんご存じかと思います。
インフルエンザに罹ると、38℃以上の高熱、頭痛、咳、痰、喉の痛み、倦怠感、腹痛などの多彩な症状に見舞われます。
治癒には1週間ほどかかり、冬のイベントを楽しむどころではなくなってしまいます。冬にはインフルエンザが流行する理由があります。
あなたはご存知ですか?
インフルエンザウィルスは気温20℃以下、湿度20%以下の環境で繁殖しやすいと言われています。私たちが暮らす日本の冬と同じですね。
加えて、冷たい空気を吸い込むことで気道の血管が収縮し、ウィルスを体外に排出する能力が鈍くなってしまいます。このような理由から、気道の粘膜に付着したウィルスが細胞内に入り容易に増殖します。
予防としては、「うがい」と「手洗い」を積極的に行うことやマスクの着用が有効です。インフルエンザウィルスは飛沫感染により体内に侵入するので、うがいや手洗いでウィルスを洗い流してしまいましょう。
マスクに関しては、諸説ありますが、着用することで湿潤した空気を吸うことができるため、喉の保湿に効果があります。
部屋の湿度を50~60%程度に保つことも、ウィルスの繁殖しにくい環境を作ることができるため有効です。
ノロウィルス感染

ノロウィルスと言えば「牡蠣」というイメージをお持ちの方も多いと思います。
しかし、ノロウィルスは「アサリ」や「シジミ」などの二枚貝も感染の原因となるのです。ノロウィルスは海水中に存在していると言われています。
二枚貝は海水を体内に吸入することでウィルスを体内に蓄積します。この汚染された身を人間が食べることで感染してしまいます。
ノロウィルスは二枚貝の貝殻にも付着しており、貝殻に触れた手を介してでも感染することが知られています。
ノロウィルスは人間の腸管でしか増殖できません。ですが、ひとたび感染すると重篤な「感染性胃腸炎」を引き起こします。
嘔吐や下痢、腹痛、発熱、胃痛が主な症状ですが、これに伴い水分が失われるため「脱水」にも注意しなければなりません。
ノロウィルスは85℃以上の環境に1分間曝露すると死滅します。牡蠣を含めた二枚貝を食べるときは十分に加熱し、素手で貝殻に触れた場合はよく洗ってから食べるようにしましょう。
心筋梗塞

心筋梗塞は、冠動脈が塞がってしまっている状態です。冠動脈は心臓の筋肉に血液を供給する非常に重要な血管です。
そのため、心筋が壊死し死に至ることも少なくありません。冬には心筋梗塞が増加しますが、何故だかご存知ですか?
寒いと血管が収縮し血行が悪くなります。特に動脈硬化が起きている血管では血液が通りにくくなり、血管が詰まってしまうため、心筋梗塞を起こしやすくなってしまいます。
冬には「ヒートショック」と呼ばれる生理現象が起きます。ヒートショックとは、環境や室内・室外の温度差により血圧が大きく変化してしまい、全身にダメージを及ぼす現象をいいます。
例えば、お酒を飲んでリラックスしている状態で急に熱いお風呂に入ったり、冬の朝、温かい布団から出て、急に寒いトイレに入ったりすると起きやすいと言われています。
ヒートショックは血管の収縮や拡張を伴うため心筋梗塞や脳梗塞の原因となります。
心筋梗塞は高齢者に多いと思われがちですが、最近では女優・タレント・サッカー選手など30~40代の著名人も心筋梗塞に倒れています。
心筋梗塞は肥満や糖尿病、高血圧、飲酒、喫煙、運動不足がリスク因子となります。これらを改善するとともにヒートショックを防ぎ、冬の心筋梗塞・脳梗塞を予防しましょう。
痔

冬は「痔」になりやすい理由が3つあります。一つ目は『血流』です。寒いと血行が悪くなることはご存知かと思います。肛門の周辺でも血行が悪くなっています。
すると、肛門周辺の静脈で血流が滞り「いぼ痔」ができます。二つ目は『腸』です。体が冷えると腸の働きも悪くなります。腸の働きが悪くなると便秘や下痢が続いてしまうことがあります。
便秘や下痢は肛門を傷つけ、「切れ痔」になってしまいます。三つ目は『食事』です。冬は体を温めようと香辛料を大量に含んだ辛い物を食べることが多くなりませんか?
摂取した香辛料は、体内で吸収されずに便として体外へ排出されます。便に含まれる香辛料は腸の粘膜や肛門を刺激し、充血や炎症を起こします。
対策としては、体を温めることが有効です。体を温めて血行を良くすることで、肛門周辺の血流を改善しましょう。
血流の改善には運動も効果的です。太りやすい冬は、ダイエットも兼ねて運動し血流の滞りを予防しましょう。
トイレでたくさんイキむことも痔を引き起こす、もしくは悪化させる要因となります。なるべく短時間で済ませましょう。
うつ
冬になると「食事が甘い物や炭水化物に偏ってしまう」「なんとなくむなしい」「人付き合いが億劫だ」と感じている方はいませんか??
それは「冬季うつ」の症状かもしれません。他にも「無気力」「集中力がない」「自己否定的になる」「よく寝たはずなのに日中眠たい」なども冬季うつの症状です。
冬季うつは季節性情動障害とも呼ばれ、10月~12月にかけて症状が現れます。一度なってしまうと毎年繰り返しやすいという特徴がありますが、毎年3月頃になると回復します。
原因は明らかになっていませんが、女性に多いのも特徴です。基本的には症状は軽度で、自覚していないことも多いようです。
では、どのような原因で冬季うつを発症してしまうのでしょうか。10月から12月は日照時間が短く、私たちの体の中では「セロトニン」というホルモンが減少しやすくなっています。
セロトニンは精神の安定や睡眠、神経内分泌などに関わっています。このセロトニンが減少することで、脳の活動が低下して冬季うつの症状が現れます。
また、日照時間が短いと、生活リズムの調節を司る「メラトニン」というホルモンの分泌されるタイミングや分泌量が変化します。こうして体内時計が狂ってしまうことも冬季うつの原因と言われています。
セロトニンとメラトニンの分泌には光が関与しています。なるべく多く光を浴びるため、早寝早起きや外出を心掛けましょう。
光に関しては、ビタミンB12を摂取すると感受性が高まります。ビタミンB12はシジミやイクラ、レバー、のり等に多く含まれています。
本来、セロトニンを多く含む食品を直接摂取したいところですが、残念ながらセロトニンは食品には含まれていません。
セロトニンは「トリプトファン」という必須アミノ酸から合成されます。そのため、トリプトファンを多く含む食事を摂ることで、冬季うつの対策につながります。
トリプトファンは乳製品、大豆製品、魚、ナッツ類、バナナなどたくさんの食品に含まれています。栄養のバランスも考えながら、トリプトファンを積極的に摂取しましょう。
まとめ
いかがでしたでしょうか?一見すると冬とは関係ないように思える病気でも、冬だからこそ気を付けるべき理由があります。みなさんも病気に気を付けて、冬を楽しく過ごしましょう!