通貨としてのビットコイン通貨が抱える問題点
世界中でビットコイン決済が普及してきており、日本でもさまざまなインターネットサイトでビットコイン決済ができるようになってきました。
実店舗でも、かつて大手カメラ店などがビットコイン決済に対応したことで話題になりました。
しかし、クレジットカードに比べるとまだまだ決済手段としてはお話にならないという印象です。
それはなぜかを考えてみました。
1.クレジットカードのようにポイントがつかない
2.価格変動のリスクが高い
3.取引所で口座開設をするときの本人確認が手間
4.取引所への入金、ビットコインの購入に手数料がかかる
5.1回あたりの送金に20円程度かかるので少額決済には向いていない
特に不安なのが2の価格変動のリスクがあまりにも高すぎるという点ですよね。
「ビットコインの価格が100万円の時に購入して、いざ買い物をしようとしたら80万円に落ちていた…」
こういったリスクは通貨として致命的ですし、全く使い物にならない代物です。
100万円のテレビを購入するために100万円分のビットコインを購入したのに、店舗で買い物をする時に価値が80万円に落ちていたら、そもそも買い物をするという目的が達成できませんね。
「ポイントがつかない」「手数料がかかる」というデメリットも、クレジットカードに比べて明確に劣る点です。
しかし、意外にも利用者は気づいていないことですが、クレジットカードの手数料は3%~5%かかっていて、それをショップ側が負担しています
。
ショップ側が支払う手数料が安いという裏側のメリットは経済を全体的な目で見ると重要かもしれません。
また、海外旅行で使う時、日本国内に居ながら海外のサイトで決済をするときにはクレジットカードは2%程度の為替手数料がかかります。
現時点でも海外旅行や海外サイトでの決済手段としてはビットコインのほうが優れているという部分があるのです。
ただ、まだ対応ショップ・サービスは少ないので「海外旅行のためにビットコインを購入していったが使える店舗・サービスがほとんどなかった」ということになる可能性が高いです。
電子マネーも2000年代前半に登場した時にはほとんど普及していませんでした。仮想通貨決済の対応ショップ・サービスが少ないという問題も、時間が解決してくれると思われます。
ビットコインは資産としては成功している?

仮想通貨の中で、ビットコインは資産として最も安定しています。その理由は次の3つです。
1.2009年に登場して最も歴史があり、実験期間が長い
2.開発者の数も多く、今後さらに開発が進められていく予定。消える可能性が低い。
3.セキュリティ面で一番安心?
ビットコイン、ライトコイン、ドージコインを承認時間で比較してみましょう
ビットコイン・・・承認時間10分
ライトコイン・・・承認時間2分30秒
ドージコイン・・・承認時間60秒
承認時間=送金速度ではありませんが、だいたい比例していると考えてよいです。
1回の送金で平均すると6承認が行われるので、ビットコインなら1時間程度が着金までの目安です。
これだけ見るとドージコインが最も優れているようにも思えます。しかし、ドージコインはセキュリティ部分を犠牲にして承認時間を短縮しているという声があります。
「とにかく早く送金したい、少額なので仮に失われてもそれほど痛くない」という人にはドージコインですが、「長期的に資産として保管したい」という人にはビットコインが一番なのです。
歴史が長く、知名度・利用者数もナンバーワン、セキュリティが高い、開発陣が豊富で今後もアップグレードされていくことが期待できるビットコインは資産としては成功していると考えられます。
通貨として期待のアルトコイン

ビットコインは通貨としては前述したような問題点を抱えています。最後に、通貨として成功しそうなアルトコインをいくつかあげてみます。
・ライトコイン・・・手数料が安く、送金スピードが速い
・DASH・・・手数料が安く、即時送金が可能。匿名性が高い。
・モナコイン・・・日本版ライトコインになりうる?
・OmiseGO・・・クレジットカードや銀行口座を持たない人の割合が高い発展途上国などで決済手段として使われる予定。
・NANO・・・ブロックチェーンではなくDAG技術が採用されている。
・Decred・・・PoWとPoSのハイブリッドでビットコインやライトコインの問題点を解決する可能性がある。
アルトコインの種類は現在2000を超えており、その中からどの通貨が成功するかを予想することは難しいです。
ハイリスク・ハイリターンということを理解した上で投資しましょう。