シンガポールで仮想通貨のデビットカードを取り扱う「TenX」は、ICOで87億円(8000万米ドル)を調達し、話題となりました。
TenXの共同創立者兼CPOである『ポール・キティウォンサンソーン』にICOとはどんなもので、TenXとどう絡み、今後どうなっていくのか語っています。
そもそもICOとは?
『ICO (Initial Coin Offering)』は、IPOと非常に似ている概念。
株式を公開する代わりに、ICOでは「コイン」あるいは「トークン」と呼ばれるものを発行します。
このコインとは会社の「持分」を表すもの。その対価として会社に仮想通貨が出資されます。そうすることで、出資者はその会社の株主ならぬ「トークン・ホルダー」になる。
株式同様に、トークンもまた様々な方法で構造化されています。
例えば、トークンはICOを行った会社の利益と結びつけられ、また「株主割り当て」として会社から提供されることもあります。
我々はこう考えるようにしています。
「ICOはクラウドファンディングのための一種の手段であり、投資家が関わりたいと思うプロジェクトに貢献するための方法」。
その見返りとして、出資者は将来価値を持つであろうトークンを得て、さらに会社の利益を分け与えてもらうことができるのです。
ICOのリスクは?
ICO自体、未だ新興サービスに過ぎず、世界の多くの地域において法的なグレーゾーンに位置しているということです。
そこにはコンプライアンス上の問題や解決されねばならない法律上の問題が山積しています。
それ故、例えICO上で資金調達に成功したとしても、法律上の問題を慎重に扱わなければならない。
しかし、規制が整備され、ICOシステムも何度か改良を繰り返すことでルールはより明確となり、リスクを軽減してくれるでしょう。
TenXのサービスとは?
「TenXカード(デビットカード)」というビットコインやイーサ、ERC20、DASHといった仮想通貨や専用アプリでの支払い手段を提供しています。
通常の通貨からも支払いを選択できますし、VISA、MasterCard、JCBユーザーをサポートしています。
TenXはどうして日本に?
日本政府が仮想通貨に積極的な関心を寄せていることが挙げられます。
銀行や家電量販店が仮想通貨の領域に進出しています。それ故、日本でサービスを展開したいのです。
今後の目標
仮想通貨が直面している問題は、人々が「現実」とは考えていない点。
つかみどころのないもので、通常の購買体験とは異なるものと捉えられているのです。
我々はそうした認識を変えたく、最終的に人々が仮想通貨での支払いに習熟するまで進みたいと考えています。
そして他のサービスも建て増しできるような仮想通貨のエコシステムを作り上げたいと真に願っています。
ICOによる資金調達は、国境を越えて事業展開を行うグローバルなスタートアップ企業をはじめ、日本のスタートアップ企業においても100億円規模の大型の調達事例が出始めている。
また、VC等からのエクイティファイナンスとも共存しうる方法であるが、中国のようにICO自体を禁止する国もある。我が国の法整備をはじめとし、スタートアップの健全な資金調達手段として定着するか見守っていきたい。
出典:https://forbesjapan.com/
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